起業にあこがれるやつはこれを読め!

窪:最近、起業や副業を誘う話が増えました。起業コンサルなど客が増えて欲しい事業者は起業のいいことばかりを語りますが、そんな甘いもんじゃねぇ!っていうのをいまだ成功せず、起業の闇に住む2人でしゃべっていきたい。

近藤:「生半可な気持ちでやるもんちゃうで」っていうのは老婆心ながら言っとかないといけないかなと思いますね。 まず大きいところで言うと、間違いなく割に合わない。お金が稼げないっていう意味で割に合わないっていうのもそうなんすけど、色んな物が必要になりますからね。例えば時間とか労力もそうですし、後はやっぱり自分の周りのプライベートも含めた人間関係全部が起業っていうものに集約される。

窪:同意。

近藤:あとは起業するぜってなった後の終わりっていうのが成功するまでないんですよね。「諦めました」って言っちゃうと「なんでなの?諦めんなよ」と言われますからね。 いったん起業の道に踏み出してしまうと決して凡人には戻れないという…。てことで軽い気持ちでやるもんではないですね。

窪:私から言うと、まずお金がなくて不安定な生活。だから、成功したい!とか金稼ぎたい!って思ってやるのはやめといたほうがいい。会社やめる前に考えたビジネスプランなんて絶対失敗するから。成功しなくてもいいからやりたい!ってくらいだとありだけど。あと、親兄弟親戚からの批判がね。

近藤:笑

窪:あちこち敵に回します。

近藤:あらゆる人から反対されますからね。もうひとつ、起業家のサクセスストーリーで、「情熱を持ってアイデアを考えて、世に出して誰かに認められてお金が集まって、なんだかんだあるけど順風満帆です」なんてこと全くない。ド素人が考えた甘い考えなんてね、誰も金出さないんですよ。
ああいう話を見て起業しようと思うのはやめといてください。これはつい5年前まで割と本気であるんじゃないかなと思ってた僕が言わないといけない。

窪:思ってたんですね笑
まぁでも私もありますよ。最初に始めたビジネスプランで世を席巻できると思ってましたからね。あとあれですよ。起業をすると一度はうつ病になりますよ。

近藤:僕もうつ病まではいってませんけど、いったい何度未来に不安になればいいんだろうっていうのはありますよね。何回、安定収入っていうものの魅力に負けそうになるかっていうね。

窪:なりますねー。
おれらが起業した理由は、その時に起業以外の選択肢があんまりなかったっていうのが大きいと思うの。おれは大学出て就職して、そしたら会社で全く仕事ができずに怒られる毎日。それで悩んで「会社員って働き方そのものがダメだ」ってなり、とにかく1人でやるしかないと起業へ。かっこいい話なんて無いですよ。会社つらーい、やめたーいってだけでした。

近藤:僕は「どうせ人は死ぬんだから、どうせならでかいことやるか」っていうただの無鉄砲だけでしたね。いい大学行こうとして3浪した結果のギャンブルスタイル。

窪:おれは会社員って道がなくなって、お前は大学って道がなくなったからってだけだからね。

近藤:つまりここから分かる話は、起業っていうのはどうしようもないやつらが取るしかなかった最終手段ですと。

窪:今でこそ目標とか言えるけど、昔なんてNO志だったしね笑

近藤:最初の時に言ってた志なんて振り返ってしまえばただの正当化ですからね。逃げたことを正当化するための言い訳ですよ、そんなものは。

窪:いいこと言いました。やめる時に世間様が納得する言い訳がいるからね。

近藤:今が嫌で仕方ない人間が周りの事なんて考えてないのは当然すよ。

 

果たして「会社つらいから起業したい」はいいのか?
近藤:さて、僕らはネガティブ理由からの起業だったわけですが、どうなんですかね実際。友達で会社いやだから起業するって言うやついたらどう思います?

窪:やめとけ!!一生会社にいろ!笑

近藤:僕はちゃんと起業の闇を覗いた上での選択ならいいと思いますけどね。いいとこだけ妄想していくのは馬鹿じゃないかと思います笑

窪:今まで話した闇を分かってそれでもやるならそいつは本物ですよ。

近藤:そうっすね。起業はあくまで手段なので「起業がしたいから起業する」っていうのは地雷発言ですよね。 僕ら志は低かったですけど、結果的に会社員っていう生き方がダメってのは分かりました。なので起業っていう生き方はすげえ合ってますよね。

窪:自分の意志で生きてくライフスタイル。

近藤:つまりYouTuber。窪tuberなわけですね。

窪:好きなことで生きていく。カップラーメン食って感想言うだけの動画撮ろ!

近藤:はいはい。大半の人がね、

窪:お前から振ったくせにひどくない?

近藤:大半の人がね、起業するっていう時に金の儲け方を考えてるわけで、僕らはそうじゃなくて会社員っていう生き方でいくか起業家っていう生き方でいくかっていうので選んだ結果、起業家が合ってたっていう話なんすよね。

窪:そう、たまたま合ってたってだけ。どちらがいいか悪いかじゃなくて。おれは自分ですべて意志決定できるのがほんと気持ちがラク。だから他のマイナス面があっても続いてる。

近藤:どっちのスタイルで生きていこうかっていう決断をちゃんとしたっていうのが、やっぱり大きな選択だったかなと振り返って思いますね。

窪:1回失敗したあとに、バイト先でそのまま社員になるかまた起業するか選択のタイミングがありましたが、会社員では幸せになれんだろうなと思ってフリーター続けました。

 

それでもやり続ける理由

近藤:やっぱね、シンプルに会社員っていう生き方が性に合ってないんですよ。 人に「これやって」って言われた時に「なんでだよ」って思ってしまうところが特に。窪さんに昔言われましたけど、物事に対して「なんで?」って考えること事態が反社会的なんだよっていう話ですな。

窪:テロリスト気質。

近藤:他人の言うことに唯々諾々と従えない性分なんですわ。素直じゃないツンデレちゃんたちですよ。

窪:最近はだいぶ丸くなってますけど、それは僕の周りの人がいいだけであって、そのへんの尊敬してない人間になんか言われたら初球で「あぁ?」ですよ。

近藤:なんだかんだ文句はありつつも、他人の意見に対して折れてしまうんだったら会社員やってろっていう話ですわ。最後まで納得いかんわ!譲れんわ!って思うんだったら、もう飛び出るしかない。

窪:そういう子には起業をすすめます。哀れな同志よ。

近藤:せっかくロックな魂を持ってるんだったらね、それはちゃんと磨かなあかんですよ。

窪:よく磨けば社会を変える存在になれますから。

近藤:他人の押し付けに対してそれを無理やり突き通せるって言うのも一つの才能ですからね。

窪:ですな。……ニャンニャンニャン。

近藤:(なにいってんだこいつ…)

 

最終的には志

近藤:ただ、起業ってやるときの話とそれを続けられるかはまた別の話だったりします。

窪:ここで出てくるのが志ですよ。社会への疑問を深めていくうちに思想になるんですね。いま世の中はこうだけどもっとこうしていきたいと。

近藤:最初の志っていうのはどっかから引っ張ってきた偽物だったりしますけども、自分で行動しだしてからどんどん考えていって、世の中を見て思ったことから自分が本当に何をしたいのか?どういう未来が見たいのか?ていうのが分かってからが本当の起業の話になるわけですよ。

窪:自分なりの未来が見えるとやめるのは無理なんですよ。見えちゃったものは実現せずには死ねませんから。おれが2回目の起業をしたのはこれが1番。ここでやめると残りの人生が夢を諦めた人生になるのが分かったから。

近藤:僕が起業家をやめないのもそこが大きいんですよね。1回こういう未来が見たいなって思っちゃったら、それはもうやり遂げるまで消えないんですよ。たとえ会社員になっても、いつまでもそれをしなかった自分が付いて回る。ほとんど呪いみたいなもんです。

窪:だから僕らはこれを「業」と呼ぶわけです。夢なんてかわいいもんじゃねえと。

近藤:もうね自分の意志だけの問題でもなくなりますから。やりたいかどうかって話ではなくて、やるしかないっていう境地に至るわけですよ。

窪:やりたいではなくやるべきという。自分ではなく世のために。

近藤:僕らが何度もやって挫折を繰り返している『教育』という魔の領域があるわけですが、これなんてもんはやりたいっていうよりは誰もやらないからやるしかないってモチベーションですからね。

窪:だから僕らはいくら愚痴ってもなんだかんだ続けていくだろうと。

結論

近藤:起業っていうのは生き方。手法としては割に合わんけど、それでもやりたいって思わせるだけの何かはあると思いまっせ。だからこそ、僕は起業家で在り続けます。

窪:生き方はそれぞれだけど、自分の意志で選択する生き方が広まったらいいなとは思います。