世田谷区と漫画家の騒動、実は役所の計画通り説

今回のネタ

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1810/03/news109.html

http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/106/15613/15615/15616/d00162208.html

内容を要約すると、世田谷区役所と一緒に仕事をした漫画家の方がかなり横暴な対応をされ、それをTwitterに漫画にして出したところバズったという感じです。

 

近藤:Twitter で情報を漁った感じ、どうやらこの担当者と言うか世田谷区役所と仕事をしたっていう人たちが「まあここはこんなもんだよ」みたいなことを言ってるんですよね。担当者が同じだったら放置してんのもおかしいし、別の担当者だったらもうそれ本当にどうなってるんだよっていう話。

 

窪:おかしいやつが1人いるのか、全体としてヤバいのか。

 

近藤:今回は、なんでこういう話が「よくあることだよね」って、ありふれた話になってしまってるのかっていうことをしていきたいなと思っております 。区長が謝罪して対処はされましたが、解決はしていないのでちゃんと根本的治療に向けた処方箋を出していきましょう。

 

逆に、役所は組織として強い説

 

近藤;記事を見て思ったのはよくこれで組織回ってんなってとこですね。この担当者の仕事が認められてる組織やべぇと思うんですけど。

 

窪:役所側は特に問題と思ってなかったんじゃない?

 

近藤:それだと逆にこれで潰れない組織の強さに敬意を覚えますね(笑)

 

窪:大学で習ったアメリカの政治体制のコンセプトを思い出しますな。どんなアホが大統領になっても国がつぶれないようにと考えたらしい。役所って生活インフラの提供が主だから安定、継続が命題。個人の資質に左右されない組織の方がいい。記事の担当者は仕事ができないことは知られていて、だからその部署にいたのかもしれない。ミスっても小さなイベントひとつで済むから。

世田谷区役所から「もう今回のようなことは無くしたいのですが…」と依頼が来たら?

 

近藤:僕は今回の担当者くんの性善説をワンチャン信じているので、この組織に入ったからこんな歪んだ子に育ってしまったのでは?と思ってます。

 

窪:となると評価、育成体制とかか。入ったあとしっかり育つようにしとけば、採用する人材は誰でもいいもんね。評価がミスっていればいるほど怠慢な方へ成長してしまうという。

 

近藤:勝手な想像ですけど、この担当者君は過去にちゃんとイベントをやろうと頑張ったけど、上司に鼻で笑われた過去を持つ悲しき少年なんです。だから、それなら真面目にはやらんぞ!と不良の道に進んでしまったわけです。

 

窪:評価を含めた適切な報酬がないのに、人は言われたこと以上のことをわざわざ自分からやりませんよ。

 

近藤:ダイレクトにモチベーションに関わってきますからね。

 

窪:ジャパニーズは怒るくせにほめない。がんばってやって成果出してもほめられないから「やらないほうがいいのか?」と思ってしまう。んで良いことをやめてしまう。

 

近藤:仕事はがんばるのが当たり前って言われますからね。たまに力抜いたりして、そこを見られると評価めっちゃ下がるんですよね。だから、実際に仕事をしたかどうかではなくて、仕事してる風に見せるのが上手ないい子ちゃんが評価される。成果じゃなくて。

 

窪:そもそも仕事の成果がなにかがちゃんと設定されてないんでしょ。だから雰囲気で評価する。最近KPIってよく聞くのは今まであの発想がなかったからでは。

 

近藤:評価されなかった側は一生根に持ちますからね。上司はちゃんと部下を見てないとそれだけで信頼が崩れてるってのはありますよ。

 

窪:「はあ?だって前にやったら怒ったじゃないすか。もう一生やんないすよ」と拗ねる。

 

近藤:そこで言うと『評価の一貫性』ていうのも大事なんですよね。前と言ってたこと違うってなったら何すればいいか分からなくなりますよ。評価される側にとってはルールと同じなので、そこが公正じゃないとやる気なくなるのは当たり前なんですよね。

 

窪:評価基準は軸を持ってバシッと決めておくべきだと。んでその基準をつくるのは、実現したい組織像、育てたい人材像というのが元になると思います。

 

近藤:そっすね。つまり、組織に必要な人材っていうのをちゃんと自覚してるかどうかってところが大事なわけですな。区役所に明確な目的とか目標無いとここは厳しいですけどね。

普通の企業なら利益拡大が大きな目標になるので生産性ってのが評価の軸になるわけですけど。区役所がバリバリ稼ぎに行くっていうのは駄目なんですかね。攻める区役所。

 

窪:いいんじゃない?商工課とかはその方がよさげ。

 

実はすべて役所の計画通り説

 

窪:今回の騒動、全部が役所の計画通りだったらすごいけどね。仕事出来ないやつだからクビにしたいけど簡単にはできない。なのでわざと問題起こさせて炎上も放置して「問題になっちゃったね。責任とってね」というかたちで解雇、または辞職に追い込む。

 

近藤:それだったら役所の策士すげえ!って話ですけど。

 

窪:なんか役所はそういう冷徹な判断ができるやつがいてほしいよね。少ない財源と人材で住民の最大幸福を目指すために、業務に優先順位つけて切るべきとこを切る。たかが参加者2、30人のイベントひとつ、成功しようが失敗しようが住民の生活に影響はない。生活インフラを担う大事な部署から優秀な人材を配置していって、小さなイベント担当にはゴミクズを配置。今回のことは想定内。みたいな。

 

近藤:ってことは、結局役所としてイベントへの期待度とかがそもそも…って話になるんですよね。惰性でイベントやんなや…。そして、これ区長によるマッチポンプの可能性も無きにしもあらずですかね。区としてのイメージはダウンしたが、迅速な対応をした区長は評価を上げた。つまり、この担当者の態度からすべて次の選挙のために区長によって仕組まれた…おっと、誰か来たようだ。

 

窪:きちゃった♡

 

近藤:お前かーい。